第12章 懐かしい顔と新しい顔
「あなた達。」
大蛇丸が静かに圧をかけると、不自然な程二人はぴたりと止まった。
「持ち場に戻りなさい。」
その命令に素直に従う二人。
ロボットかと思うほど何の不満を漏らすことなく、すっと黙って何処かへと走って行く。
もしかして。
もしかすると。
「…あなたが術者なんですか?」
聞いてみたら、その横顔が笑みを作る。
「来るつもりがあるのなら、ついてきなさい。」
そう言って大蛇丸は歩き出し、カブトもそれに続く。
ここで断るのもなぁ。
「じゃあ…お邪魔します。」
折角ここまで来たんだしねぇ。
行ってみるだけ行ってみますか。