第4章 久方ぶりの里帰り2
黒っぽくなった腹部だけど、見た目の割に内臓には殆ど損傷は無かった。
って言っても治療は必要ではあったけど。
内出血した箇所と罅がいった骨を修復する。
口の中も切ってるからついでに治しとこう。
うん、正味五分ってところか。
今日も上手くいったね。
「…これでよし。」
私が手を離すと、サスケは無言で服を直した。
「治ったのか?」
ナルトが不思議そうに私を見る。
「治ったよ。私、医療忍者だもん。」
「…そんな技を何処で…。」
唖然とした声に釣られてその方を向くと、驚いた様な顔をした自来也様が。
まぁ、この人なら話しても問題ないかな。
綱手様と浅からぬ仲だろうし。
同じ三忍だしね。
「綱手様に教わりました。私はあの方の弟子ですから。」
「なっ…!新しい弟子を取ったとは聞いとったが、お前さんがそうか…。」
何とも不安気な、困った様な顔を浮かべた。
…何で?
「はい…。…何か問題でも?」
「え、あ…いや…。」
だから、何で言い淀むの?
綱手様の元にいたら不味い理由?
私と綱手様の違い…。
…あー、分かった。
「私がうちは一族だからですか?」
「うーむ…。」
結構な罰の悪そうな顔。
うちは一族の生き残りといえばイタチ、そしてサスケ。
イタチはお尋ね者でサスケは…。
ちらりとサスケを見ると、めちゃくちゃ不機嫌そうな顔をしていた。
うちはをダメ出しされた様な気分なのかしら。