第12章 懐かしい顔と新しい顔
「おまちど〜さま〜。」
しゃきしゃき野菜炒めに、シャケの混ぜご飯、お麩のお味噌汁に、新じゃがの煮っ転がし。
テーマは不揃いだけど、味は上出来よ。
テーブルにそれぞれの分を並べると、二人も手伝ってくれて席につく。
「いただきます。」
「いただきま〜す。」
鬼鮫さんは黙って両手を合わせるだけ。
それが私達のご飯の合図だ。
黙々と食べるところを見ると、お口に合うようで♪
大体、鬼鮫さんが一番最初に食べきって、食器類を流しに持っていき、自分の部屋(家?)へと戻る。
あとは、お風呂時にしか来ない。
イタチは逆にゆっくりだ。
外だと早く食べないといけないから少量しか食べれないことが多いけど、こういうプライベート空間だと食べられるだけ食べれるからゆっくりになる。
私もそれに付き合ってゆっくり食べるの。
それでも、鬼鮫さんは大盛りで私とイタチは普通盛り。
よく、あれだけの量をペロリといけるなぁって思う。
「美味しい?」
「あぁ、美味いぞ。」
分かってるけど、時々こうやって聞いてみる。
イタチの美味しいの言葉が励みになったりするから。
すると、微笑みながらイタチがこちらを向く。
「いつもありがとう。」
もっと嬉しい言葉が返ってきた。
「どういたしまして。」
明日もがんばろっと♪