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もう一度、を叶えるために。second

第11章 そうだ、野菜を贈ろう!



すぐそこまで来ていた一匹の蛇と目が合ってしまった。

「んげっ!」

私が飛び起きると、察しのいいイタチはすぐ様蛇の出所を探す。

「あそこだ!逃げるぞ!」

指差す先には…。

「げげ。アンコさんか!」

私達が屋根から屋根へと飛び移って行くと、追従する影が四つ。
誰だ!?

「そこの餓鬼ども!待ちなさい!」

アンコさんの怒鳴り声と共に私達を取り囲むように無数の黒い影が取り囲んでいく。
カラスだ。
ってことは、アオバさんかな?

後ろを振り返ると、影が二つ迫っている。
一つは大柄。もう一つは普通だけど手には刀。
ちらっと見えた顔は…。

「ライドウさんだ。」

ライドウさんって刀使う人なんだね。

歩幅が短いのって、子供の体の弱点よね。
すぐ追いつかれちゃう。

「逃すか!!」

ライドウさんが振りかぶった黒い刃先を、すいすいっと避けていく。
変化中だから写輪眼はバレてない筈。
その間にも千本が幾つか飛んでくる。

周りをちょろちょろするカラスが鬱陶しいんだよね。
しゃーない。
火炎放射だ!

「うわっ!」

「くっ…!」

術を繰り出すとは思ってないらしかった二人はあっさり脱落。
と、その時。
ぐいっと手を取られてカラスの煙幕から逃れられた。

「行くぞ。」

「了解。」

何をどうしたのか分からないけど、カラス術はイタチの勝ちだね。
私達はそのまま走り抜けて塀を目指した。

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