第11章 そうだ、野菜を贈ろう!
サスケの部屋のベランダ近くの大きな木に潜むと、そっと中の様子を伺う。
人目がないせいか、カーテンを開けてる部屋が多い。
サスケもその一人だった。
まずは箱の中身を全て出して確認してる。
しっかり者やね。
お、小包に気づいた。
中から取り出して、紐を持ち上げて…。
「…笑ってるね。」
「…あぁ。」
穏やかに笑ってた。
気に入ってくれたんだね。
隣を盗み見たら、イタチも嬉しそうな穏やかな微笑みを浮かべてる。
「…先に行くぞ。」
イタチはぽつりと言うと、術を解いてしまった。
ぼふん、と音がして煙が風に消えていく。
「もうちょっとだけ…。」
私は、もう少しだけ見守ることにした。