第11章 そうだ、野菜を贈ろう!
「おぉ?今度は…サスケん家?」
奥にちらっとサスケが見えた。
あ、先生がメッセージカード渡した。
ふと、イタチが気になって隣を見ると、寂しそうに黙ってそれを見ている。
手がぎゅっと握られてるから…本当は様子を見たいのかな…。
見せてあげたい…けど、余計なお世話だったら…。
………。
えぇい!
後悔は行動してこそ後悔よ!
「イタチ、影分身出して。」
彼は困惑気味に私を見る。
「…は?」
「いいから。」
有無を言わさず言うと、ふいっと顔を逸らされた。
「俺は行かない。」
頑固者。
「やらない後悔より、やった後悔の方がマシよ。」
「予想や推測は可能だ。」
「やってみなけりゃどっちが良かったかなんて比べようもないよ。予測と違うことだって往々にしてあるんだから。」
「いや、しかし…。」
迷いがあるみたいで、またこっちを見た瞳が揺れてる。
「見るだけじゃん。ちょっと見て帰ればいいんだから。嫌だったらその場で術解けばいいじゃん。ね?」
ここまで来たんだもん。
どうせだったらもうちょっと近くで見てみようよ。
イタチは、硬く瞳を閉じると大きく息をつく。
次に目を開けた時には、ちょっと怒ってるみたいだった。
「…強情め。」
そう言って、渋々だけど影分身を出してくれた。
ごめんね、でも…。
「ありがと。」
そう言って、私も影分身を出す。
私達は本体はカカシ先生に、影分身はサスケについてそれぞれ散った。