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もう一度、を叶えるために。second

第11章 そうだ、野菜を贈ろう!




「ごめんくださ〜い。」

「は〜い、いらっしゃいませ〜。あら。」

カウンター奥から女の子の声が聞こえた。
子供の背丈だと、荷物が邪魔くさくて前が見えないわ。
よいしょっと。
荷物を置くと、十四、五歳の女の子が二人。カウンターの前に立っていた。

「これ、おねがいしますっ!」

にぱっと子供っぽく笑うと店員さんも笑顔を返してくれる。

「おつかい、偉いねぇ。」

なでなでなで…。

「うんっ!」

しめしめ…上手くいったわ(笑)
すると、手前にあったローテーブルの上に送り状の紙が差し出される。

「じゃあ、ここに送りたい人の名前と住所を書いてくれるかな?」

「あいっ!」

びしっと手を挙げると、隣から痛〜い視線が…。
知らない知らない、これは演技だも〜ん。
えーっと、どれどれ。
あ。
右で書くとバレそうだな。左で書いとくか。
期限は、今日中に丸、と。
中身は野菜類だから…生物に入るのか?
一箱は割れ物注意に丸。
送りたい人は…”はたけカカシ”と…。
送り先住所は…。

(…あれ、何だっけ?)

やべっ。
何だっけっか。
思い出せない…!

困ってたら、すっと鉛筆が取り上げられた。

(あ…。)

書いていた紙を差し出すと、イタチは私の横に座り、迷いなく書いていく。
同じく左手に持ち変えてて、書きにくそうにしていた。
っていうか、よく覚えてるね。

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