第11章 そうだ、野菜を贈ろう!
そして、お昼過ぎ。
「人間ってさ、何でお腹空くんだろうね。」
「それは人間に限った事じゃないぞ?」
「生物皆同じよね。そうだけどさ、朝昼晩とお腹空くのって人間だけじゃない?」
「体の癖の問題だろ。三食食べるから腹が空きやすくなる。」
「え…。じゃあ、二食にすれば空きにくくなるのかな…。」
「やってみればいいんじゃないか?」
な〜んて、実のない会話をしてたら無事到着。
「さてと、ここからどうしようか。」
相変わらず一見さんも入里札さえあれば入れるみたいだけど、リスクは高い。
前回の事で、私の侵入経路だって割れてるだろうしね。
写輪眼が使えると楽なんだけど、生憎と私は幻術がてんで駄目だし。
…そもそも、イタチはどう思ってんだろ?
サスケの様子を見に行きたいと思ってるのかな。
ちらっと隣を見上げると、ばっちり目が合った。
「…まさか、行き当たりばったりか?」
…まぁ、それに近いんだが…。
「てへ☆」
誤魔化し笑いをしてみたら、すっと目が細まった。
「お前な…」
「いや、あの。前回と同じ手口でいこうかなって…。」
「前回?」
「ほら、イタチを追っかけてった日。変化の術でちっさい綱手様に化けて、入里札忘れたふりして侵入した。」
「嘘だろ…。」
一度呆れた後、げんなりしてしまった。
だよねぇ。
「いや〜、私も警備があんなガバガバだとは思わなくてさ。はは。」
「お前もお前だ。正面から堂々と入るなんて…。」
「え、私も?」
私もお叱りですか?
うーん、そんなこと言ってもなぁ。
意外に通過しやすかったよ?
イタチは私を見てから塀を見上げる。
「今日は俺が先導する。」
「ありがとう…。」
じゃなくて。