第11章 そうだ、野菜を贈ろう!
「うーん、これはどうしたもんか。」
「まだ決まらないのか?」
「どれも決定打に欠けるんだよね…。」
そろそろ決めないとと思うのに、中々逸品に巡り会わない。
もうこの際、下手っぴでもいいから工作しようかな。
「あと一軒見て決まんなかったら諦めるわ。ごめんね、こんなに付き合ってもらっちゃって。」
「いいさ。」
「ありがと。」
んだば、お言葉に甘えまして、もう一軒。
泣いても笑ってもこれがラストだ。
何処にしようかな〜。
「ん…?ここって…?」
「宝飾か?」
ガラス張りの出窓みたいな所に、丸く磨かれた大小様々な石が並べられている。
お守りには最適かも。
「ここにしよう!」
カランカラン…
ドアを引いて中に入ると、ずらりと色んな石が置かれている。
「いらっしゃいませ〜。」
人もまばらにはいるけど、空いてもないし混んでもいない。
見て回るのには丁度いい感じ。
へぇ、誕生石もあるんだ。
前世でも流行ったなぁ。
えーっと、サスケの誕生日は確か七月だったよね。
「ルビーか。」
なになに?石言葉は、と…。
「情熱、良縁、勝利…。…っ!」
これだ!!
ネックレス以外は…。
あるじゃんあるじゃん!
「決まったのか。」
いつの間にか隣で見ていたらしいイタチに聞いてみる。
「どう?これ。」
ルビーの玉飾り。
華美でもなく、程良く上品な感じ。
飾り紐も頑丈そうだし、簡単には壊れなさそう。
ストラップにいいんじゃないかな。
イタチもしげしげと見てから頷いた。
「いいんじゃないか?」
「ほんと?」
よっしゃっ!
そしたら…
「あのさ、これも…買ってくれないかな?」
お面を買ってもらった手前、心苦しいんだけど。
イタチが買ってくれる物だから意味が出てくる。