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もう一度、を叶えるために。second

第4章 久方ぶりの里帰り2




『た、頼む、イタチ…!考え直せ…!』

命乞いをする様に怯えながら後退りする兄ちゃん…に似たシスイ。

『お前を助ける義理はない。』

じりじりとにじり寄るイタチ。


……。


…言っていいですか?


めちゃくちゃ嘘くさくて入り込めない!

そしてやっぱりホログラムっぽい!

なんかね、映画館で見る映像っぽいんですよ。それを立体化した感じ。
生身で見たり聞いたりするのと、カメラとかを通した映像を見るのとでは違うでしょ?あんな感じなの。

イタチの幻術ですら、ホログラムに見えちゃうところを見ると、本当に幻術に異様な耐性があるんでしょうね、私。
尤も、イタチのが今まで見てきた中で一番リアルだ。
草木の騒つき方とか、匂いとか、空気感とか。
めっちゃ上手いと思う。
どうせだから、ちょっと見学させてもらおう。

「あ、月だ。」

朧月だったんだ。
あの日って晴れてた様な気がしたんだけどなぁ。

崖っぷちって事は下はどうなってるんだろう?
覗いてみると、真っ暗になってて見えない。
暗がりで見えないってよりは、再現できなかった様な不自然な景色になってる。塗り潰しっぽい。

まぁ、そりゃそうか。見せる必要ないしね。
関係ない所はこうなってるのか。

「…お前、何で動ける…?」

声に振り向くと、イタチが唖然としてこちらを見ていた。
それに構わず、私は答える。

「うん、私、幻術にかからないタイプみたいなんだよね。」

「は…?」

まぁ、そんな人いないから驚くよね。

ってことで見学終わり。
この夢はそのままお返しします。

「ってことで、幻術返し!」

私は万華鏡でチャクラの流れを辿ってそっくり”夢”を返した。

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