第10章 ルーツを探しに出かけましょ
数日経ったある日。
ピンポーン…。
「宅配便で〜す。」
女性の声に、仮眠を取っていたカカシは寝ぼけ眼で起き上がると、玄関のドアスコープを覗き込んだ。
「…え?」
カカシは思わず困惑の声を溢す。
女性二人が抱えている荷物があまりにも大荷物だったからだ。
「すみませ〜ん。荷物の受け取りをお願いしま〜す。」
カカシはぐっと言葉を詰まらせながら、渋々と鍵を開けて扉を開いた。
「あぁ、良かった。いらっしゃったんですね。全部で四箱になるんですけど、中に運びましょうか?」
―四箱も…。一体誰だ?
「…自分で運ぶんで置いていってください。」
「分かりました。では、こちらに受け取りのサインをお願いします。」
カカシは差し出されたペンを受け取ると、走り書きで自分の名前を書き込む。
「ありがとうございました〜。」
二人は一礼すると、足早に駆けて行った。
残った荷物を見てげんなりしながら影分身で中へと運び込む。