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もう一度、を叶えるために。second

第10章 ルーツを探しに出かけましょ





「水遁、水鮫弾の術!」

「水遁、水陣壁!」

「火遁、豪火球の術!」

鬼鮫の術に対し、長十郎とカカシで攻防を繰り出す。

「水遁、水雷水龍弾の術!」

「おっと…!」

隙をついたメイの術を、鬼鮫は刀で受けてそのまま吸収してしまう。
その刀…鮫肌を持つ以上、迂闊には接近戦に持ち込めない。
近づけば、チャクラを削り取られてしまうからだ。
術も有効打ではあるが、チャクラは使えばいつかは尽きてしまう。
チャクラを外から調達出来る鬼鮫とカカシ達では圧倒的に部が悪い。

「せめて急所にでも入れば違うんだけど…。」

「そんなことさせると思いますか?」

―ま、そうだよな…。

思いつつ、ちらりと隣を見ると、演武の如く技を繰り出す二人。まるで演舞だ。
出し抜こうとするイタチとそれを防ぐエニシは実に楽しそうである。

―…心配して損したよ。

「やったな〜!これはどうだ!」

「甘い。」

「…っ!あっぶな〜。…っ行かせない!」

薄らと笑うイタチからは、張り詰めた空気を感じない。
目的を忘れてはいないのだろうが、戯れに近い撃ち合いだと見て取れる。

「おや、余所見とは余裕ですねぇ。」

「…っ!ぐ…。」

重たい一撃を既の所でクナイで受けると、腕がびりびりと痺れた。
力比べでは話にならない位には差を感じる。

「カカシさん、僕が出ます。」

白が追い抜き様言いながら抜刀する。

「大丈夫か?」

「えぇ。表立って動くのは慣れていませんが、何事も成せば成る、ですから。」

つまりは出たとこ勝負である。

「…エニシに毒されてないか?」

カカシは呆れ半分、心配半分といった面持ちで困り顔を浮かべる。
鬼鮫は白をひたと見据え、彼はぐっと構えた。

「後悔しますよ?」

「そうかもしれません。でも挑戦しないよりは良い気がしまして。」

「随分とバカが伝染りましたね。」

「ふふっ。偶にはバカになるのも一興かもしれませんよ。」

「御免被りますよ。」

鬼鮫がにっと笑うと同時に二人は動いた。

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