第4章 久方ぶりの里帰り2
「上等だァァァァ!!!」
フロアに着くと、跪き咆哮にも似た叫び声を上げるサスケがいた。
と思ったら、ドゴッ!という鈍い音と共に、イタチの姿が現れた。
サスケの土手っ腹に思いっきり拳をめり込ませてる。
絵で見るより、実際見た方が数倍エグかった。
マジで容赦なくやってたんだな…。
そりゃ、嘘が真になるわけだ。
これで月詠がかかれば、イタチを疑う余地はなくなるだろうな。
「させないけどね…!」
私はギアトップで走り出し、
「どりゃ〜!!」
思いっきり飛び蹴りをかました。
「……!!」
イタチは驚きながらも当然の如く避けた。
うん、さすがだね。
この数年で結構足は鍛えたのに、あの速さを見破られたのね。
ちょっとへこむわぁ…。
私は勢いそのままに、正面の壁にペタっと両足を付けて着地する。
次いでイタチの方を見ると、案の定険しい顔でこちらを見ていた。
「…久しいな、エニシ。」
「名前を覚えててくれて嬉しいよ。イタチ。」
私は少し笑い冗談半分で返す。