第4章 久方ぶりの里帰り2
あ〜あ、もう…。
やっぱり見失っちゃったよ…。
次の街に着いた頃には、完全に足取りが分からなくなっていた。
だけど、イタチ達だってナルトを追ってるわけだし。
いくら十三歳だって言ったって子供は子供。スタミナお化けのナルトが一緒でも、それ程遠くには行かないと思うんだ。自来也様だって大人だし、配慮するはず。
とすると、距離的にこの街が一番確率が高い。
…と思う。
…うーん…、正直不安…。
私は、高い建物から街並みを見下ろして唸った。
とにかく、当たりをつけた以上は、探しに行かなくちゃ。
私は、行き交う人に目を光らせながら屋根から屋根へと飛び移っていく。
暫く見ていると、特徴的な白髪で長い髪の男が、女と話しているのが見えた。
あれって…自来也様?
え…?こんな時にナンパ…?
若干呆れて見ていると、唐突に情報が入った。
「え!?サスケ、もう着いたの!?」
サスケについていた影分身から情報が入り、ナルトが泊まってる宿に着いたらしい。
私は、影分身を一体残してサスケの元へと駆け出した。
「あったぁ!!ここだ!」
私は急いで階段を駆け上がり問題のフロアに出た。
けれど、そこには誰もいない。
「え…?合ってるよね…?」
件の部屋をノックすると、金髪の男の子に出迎えられた。
「また人違いの人?」
「え、また?」
またってどういう事?
「さっきも黒髪の男の子がここへ来たんだ。」
黒髪の男の子ってサスケだよね、多分。
ふと男の子の向こうに視線をやると、白髪のお爺さんが寛いでいる。
この二人、髪色しか合っていなかった。
「え、まさかの部屋間違い!?」
ちょっと、もう、マジで!?
「やっぱりね。」
男の子は苦笑する。
「ごめんなさい!じゃ!」
急いでその場を離れると、自来也様につけた影分身から情報が入る。
「そっちかぁ!!」
隣の宿だった。
落ち着いて待ってた方が正解だったわ…。
急がなきゃ〜!!