第10章 ルーツを探しに出かけましょ
「因みに、私達もエルフよ。水のエルフ。」
何ですって!?
「水のエルフとな!?」
ま〜じか〜!!
「あれ、ってことは鬼鮫さんってエルフの血を引いてることになりません!?”ご先祖様がエルフです”ってめちゃめちゃカッコよくないですか!?」
か〜!言ってみたい!!
「はあ…。喧しい人ですねぇ。まだそうと決まったわけでもないのに。」
「いやいやいや…。え、そうですよね、ライアさん。」
こんなそっくりなのに。
そう思ってライアさんに同意を求めると苦笑が返ってきた。
「おそらくは、な。顔立ちは人間に近いが、色合いや魔力が似ているからそうなんだろう。」
「…ちょいちょい”人間”と区分けされてるんですけど、私達とライアさん達で何が違うんですか?」
ちょっと種類が違うだけなんじゃなくて?
「大きな違いとしては寿命かしらね。人間は生きても80歳位でしょう?」
「そう、なのかな。人によると思うけど平均するとそんな感じ?」
「私達は250年くらいは生きるわよ?」
「ずば抜けて長寿!」
ファンタジー!
「それと魔力保有量かな。」
また別の人が教えてくれた。
出た魔力!
「魔力って魔法の素?体内エネルギーみたいな解釈でいいんですよね?」
「そうだね。」
ってことは、魔力とはチャクラのことだよね、きっと。
「どのくらい違うんですか?」
「どのくらい、か…。人間は極端に少ないっていう印象だからなぁ。あぁ、でも君は多い方だね。」
私?
「あぁ…そう、かも?」
六道仙人を祖先に持つうちは一族だしね。
そして、その前は大筒木一族…だっけっか?
「僕達は、君の十倍くらいの魔力量を殆どの人が持ち合わせてるんじゃないかな。」
十倍…。
「…それはまた、結構な量ですな。」
「鬼鮫君と言ったか。君も私達と同じくらいの保有量だよ。それは色濃く受け継いだみたいだな。」
あー…納得。
鮫肌持ってたってピンピンしてるもんねぇ。
バトった時の水牢の群れもハンパなかったし。