第4章 久方ぶりの里帰り2
十分に距離をとって、気配をなるべく消して…。
サスケは私に気づく事なく、迷いなく歩いていく。
そして辿り着いた先が、
「甘栗甘…。」
記憶に新しい甘味処。
珍しいな、サスケが甘い物なんて。
そう思ってたら、その向こうには、
「カカシ先生…。」
待ち合わせか?
これから修行とか?
いや待った。
その向こうに二人いる。あれは、
「アスマさん、紅さん…。」
あれ、このキーワード、すっごい嫌な予感…。
案の定、甘栗甘に着いてすぐ、アスマさんと紅さんは何処かへ消えてしまった。
「まずいな…。」
って事はイタチはもう里に入ってるし、今頃ナルトは里を出る頃か、或いはもう出てる頃か。
「どうしよう…。」
チョイスをしくった。
先にナルトを探しに行くべきだった。
私はきょろきょろと辺りを見回して路地裏を探すと、急いで滑り込んだ。
そして、変化の術を解くと、影分身を二体出す。
元の素顔を晒すことにはなるけど、出し惜しみはしてられない。
影分身には、可能性が薄いとしても、門の辺りを中心にナルトを見つけに行ってもらう。
もう一体はサスケを見張ってもらって、本体の私は、アスマさん達を追う。
サスケより先回りしておきたいもの。
それはつまり、イタチを尾行するってことで。
気配を消す事が苦手な私には武が悪い。
でも、やるしかない!