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もう一度、を叶えるために。second

第4章 久方ぶりの里帰り2





部屋は、結界を破られた形跡もなければ、浸入された様子もなかった。
本当に見張ってただけっぽい。
さっき、もう一度外を見てみたけど、それらしき人は見当たらなかった。


「ありがとうございました〜。またのお越しをお待ちしております!」

宿を引き払って外に出る。
空は秋晴れのすっきりした青空だ。
私は両手を高く上げて体を伸ばした。

「う〜ん…!いい天気だ。」


さあ、張り切って行ってみよう。




まずは歓楽街へ。
運が良ければ自来也様が売れ残ってるかも…。
綱手様なら確実に酒に潰れて売れ残ってる。


「”本日は閉店しました”…。」

ちくしょう。


気を取り直して温泉街が見える高台を見て回った。

一箇所目。

二箇所目。

三箇所目…。

…いないし。

直に覗きに行ってる?
そう思って、リスキーだけど温泉街に行ってみた。
けど、やっぱりいない。

…なんかウォーリーを探せより難しい気がする。

探すエリアは決まってるのに(里内捜索)、影すら掴めないとか。
ちょっとなくない?

切り替えて、ナルトを探した方が見つかるのかな…。

最悪はカカシ先生を頼ろうかな。
理由を根掘り葉掘り聞かれそうなのがネックだけど、背に腹は変えられない。

「よし、そうと決まれば一旦街に戻ろう。」

急がなきゃ。





街に戻ると、不意にサスケを見かけて思わず立ち止まった。

なんかこう…、感慨深いというか。
懐かしい気持ちと、ひと目見れた喜びと…。
すごく胸が詰まる。
感無量とはまた違う、胸がいっぱいになる感じ。

「…大きく…なったなぁ。」

背丈も、歩幅も、あの頃とは違う。
記憶よりも、ぐんと伸びていた。

幼い頃は、すごく真っ直ぐで、素直で、ちょっぴり意地っ張りでさ。
きっと、あの頃のサスケじゃなくなってるんだと思うと、何とも言えない寂しさがある。
だけど…。

生きてくれて良かった。

捻じ曲がっても、ひん曲がってでも。
とにかく、育ってくれた事が嬉しいと思う。

私はナルトを探すのを中断して、サスケの後をこっそりとつけた。

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