第10章 ルーツを探しに出かけましょ
………。
あれ、これは面白そうな匂いがするぞ。
私の顔を見た鬼鮫さんは胡乱気な顔を向けてきた。
「…何をしようって言うんですか?」
「鬼鮫さんのルーツ、探ってきてもいいですか?」
どうせ暇なんだし。
お互いに干渉しない間柄なんでしょ?
「あ、鬼鮫さんは本を読んでて大丈夫ですよ。私、一人で行ってくるんで。」
私はいそいそとクナイホルダーを装着して、リュックから残り少ない兵糧丸を一袋と巻物を準備。
持ち物は…これで良し。
「行ってきま〜す!」
私は意気揚々と部屋を飛び出した。