第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「…ん…?」
ふと、目を覚ました私は目だけをゆっくり動かして部屋を見回した。
今、誰かいたような気がしたんだけどなぁ…。
あ、水枕持ってきてくれたんだ。
ちゃんと氷が入ってる。
枕に頬ずりすると、タオル越しに熱った頬が冷やされた。
冷たくて気持ちいい〜。
タオルもかけてくれたんだ。
さすが白だね。完璧だわ。
取り敢えず、寒さはなくなって今は暑くてしょうがない。
けど、これで熱が上がりきったから、あとは自分の免疫力にかけるだけだね。
「っと、薬、薬…。」
ベッドサイドに準備しておいた薬を開けて水で流し込む。
ふぅ〜…。
苦いけど効くんだな、これが。
いそいそと潜り込んでじっとしてると、またうとうとっとしてきた。
また寝ようかなって思ったところで、コンコンコンと小さなノック音がして、白が入ってきた。
「ありがとう、白。」
「いえいえ。お加減どうですか?」
「水枕気持ちいいよ。タオルもありがとね。」
「良かったです。そろそろ、水枕が替え時かと思って来たんですが。」
「そうなの?んじゃ、お願いしようかな。」
私は少し起き上がって包んであったバスタオルを捲り、中から水枕を取り出した。