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もう一度、を叶えるために。second

第9章 久々に血が騒ぐわ…!



「へっくしょん!」

ゔぅ、さぶい…。
陽が落ちる頃にナルトを見送って、その後にここに来たもんだから、夜風にもろに当たって寒いのなんの。
濡れた体には覿面に堪えます。

「明日風邪でも引くんじゃないですか?」

鬼鮫さんが他人事のように言うのに、ちょっとイラッとする。
誰のせいだと思ってるんでしょうかねぇ、ほんと。

「誰かさんが大きな水の玉に閉じ込めるもんでねぇ。思いっきり水に浸かることになりまして?」

「おやおや、それは大変でしたねぇ。」

「他人事ってひどくないですか?」

じとっと見ても、鬼鮫さんはこっちを見ようともしないし。

「だったら、手を出さなければ良かったのでは?」

「目の前でナルトを誘拐されるのは納得いかなかったもので。」

そう言ったら鼻で笑われた。

「精々、自分の運の無さを恨むことですねぇ。」

「かぁ〜、腹立たしや。ちっとも労ってくれないんだから!」

ふんだっ!

「サクラちゃん、行こう。」

「え、あ、はいっ。」

私は、サクラちゃんの手を引いて暖かい社長室を出る。
すると一気に熱を奪われて、体感的に寒さが更に増す。

「はっくしょん!!」

ほんとに風邪ひきそ〜!

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