第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「へっくしょん!」
…さぶっ。
ナルト大丈夫かしら?
風邪ひいてないといいけど。
ナルト達を見送り、そろりと周りを警戒しながら斬不斬さん宅(?)へと戻ってきた。
「ただいま〜。」
ガチャっと社長室を開けると、
「おや、遅かったですね。」
「うん、何で普通にいるんでしょうね。」
鬼鮫さんがソファで本読んで寛いでいた。
私達、さっきまでバトってましたよね?
マジでわっかんない人。
サクラちゃんは可哀想に、白の隣にぴたりとくっついて若干震えていた。
「白、ありがとう。助かった。」
「どういたしまして。ナルト君はどうしました?」
本当に知らないみたいで、至っていつも通りの笑顔だ。
「…白は今日一日、ナルト見てない?」
「…?えぇ、見てませんよ。顔くらいは見たかったんですけどね。」
「そっかぁ…。」
マジで誰だったんだ、あれ。
「あ、ナルトはね、先に里へ帰ることになったんだよ。サクラちゃんは後でカカシ先生が迎えに来るって言ってたよ。」
二人に説明すると、白は「そうですか」と納得し、サクラちゃんは涙目になった。
「…一晩泊まりですか?」
「そうだね。」
ナルトの体力がオバケ並みだとは言えど、休み休み帰らないといざとなった時に、ナルトは先生におんぶに抱っこ状態になりそうだし。
だとすると、今日は里に送るので手一杯になりそう。
そうなると、一晩休んで朝イチに来そうだなってのが私の予想。
「あ、あの…。ここで、ですか…?」
ちらっと目を向けた先には鬼鮫さん。
まぁ、当然だよね。
襲ってきた相手と同室で休むのかって心配はご尤も。
「私今、斬不斬さんから部屋借りてるから、そこで一緒に休むことになるけど、大丈夫?」
聞いてみたら、こくこくこくと勢い良く頷かれた。
良かったわ。
私と一緒は大丈夫そう。