第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「サクラは後で迎えに来るよ。ナルトを里へ戻すのが先。」
「ねぇ、白は何処行ったの?」
さっきまでいた白も、いつの間にかいなくなってた。
「あれ、そういえば…。」
「え、あんたさっき白に抱っこされてたよね?」
「…その言い方嫌だってばよ。」
ナルトは嫌そうな顔をする。
「悪かったって。で、そのあとは?」
「知らねぇ。下ろしてもらってから見てねぇってばよ。」
えぇ!?どういうこと!?
「ま、まさか…、幽霊とか言わないよね?」
だって白が黙って消えるって、ちょっと考えられないし。
「ゆ、ゆうれい…!?」
ぞわぞわぞわ…!
ナルトと二人で顔を青くさせていると、上からため息が落ちてきた。
「お前らねぇ…。普通は変化か影分身を疑うでしょうが。」
あぁ、変化ね。
…って、誰が?
「さぁね。通りすがりの親切な人がいたんじゃない?」
「…だから、誰っすかそれ。」
白を知ってて、忍術が使える人って…?
通りすがりでいるか?そんな人。
「そんなことより、安全な今の内に帰るぞ。」
「おう!じゃあな、エニシ!」
「あ、うん。じゃあ。」
先生に二つ返事で返してから、私に手を振るナルト。
反射的に手を振り返してしまった。
切り替えの早いこって。
まぁ、今の内にってのは大賛成。
「ま、サクラのことは頼むよ。」
「なるべく早く迎えに来てくださいね?」
じとっと見ると、「はいはい」と御座なりに返された。
本当に頼むよ、先生?