第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「大丈夫、あんたなら…。いや、ナルトにしか出来ないことだと私は思うよ。」
ナルトだから狐さんだって歩み寄ろうって思ったわけだし。
「いつかきっと話してくれるよ。」
「名前なんて、そんなに重要でしょうかねぇ。」
違う声が割り込んで、私はぞわぞわっと背筋を粟立たせながら声の主を探す。
すると、天井にはこちらを見上げる…
「だって尾獣でしょう?」
「ひぎゃあぁぁぁ!!!!」
ニタリと笑った鬼鮫さんが立ってた!!!
怖すぎるから!その顔!!
目が合った瞬間、水球が飛んできたもんだから苦し紛れに豪火球を放って一目散に逃げ出した。
その瞬間くらっときて、慌てて前に倒れそうになる体のバランスをとる。
「エニシ!膜が!!」
「あ…。」
チャクラ切れだ…。
あとは体力勝負というわけだ。
「望むところよ…!」
もくもくと水蒸気の煙る漁船港を抜け出し、全速力で林を駆けだした。