第9章 久々に血が騒ぐわ…!
それから更に小一時間ほど。
「よくまぁ…。」
取ったねぇ、君たち。
お面二つにぐるぐるキャンディ三つ、くじ引きの景品を五個、食べ歩きでポテトフライ、焼き魚、三色団子、焼きそば、唐揚げ、お好み焼き、落書きせんべい…、…あとなんだっけ?
屋台全部網羅したんじゃないの?
「はぁ〜楽しかったってばよ〜。」
「満足した〜。」
「…でしょうね。」
逆に足りないって言われたらびっくらこくわ。
「さてと。ほらもういいでしょ。帰ろ帰ろ。」
さすがに陽が傾いてきてるし。
「えぇ〜まだ回りたいってばよ〜。」
まだ回る気かいっ!
「もういいべ。十分だべ。そんだけ回りゃいいら?」
勘弁してよ。こっちの神経が擦り減るよ。
「もうちっとだけ!なっ!?」
何が「なっ?」だ!
どんだけ祭りが好きなんだ、お前は!
「私はもういいかな。一通り全部回ったし。」
サクラちゃんはこっちの要望通りに動いてくれるらしい。
「君だけでも聞き分け良くて助かったよ。」
私は問答無用でナルトの胴体を素早く掴んで肩に乗せた。
「なっ!?何すんだっ!?」
「帰るったら帰るの。」
「えぇ〜!やだってばよ〜!!」
「知るかってばよ。」
聞くと思う方が間違っとるがな。
「よし。サクラちゃん、行こうか。」
「はい。」
にこにこ顔のサクラちゃんと手を繋いで歩き出した。