第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「あり得ないわ…。」
あれから、もしかしてすぐ戻って来るんじゃないかと待ってみたものの、カカシ先生は一向に戻って来なかった。
ちびっ子達は、お祭りの方が気になるらしく、まだかまだかと囃し立てるもんだから、動かざるを得なかったの。
「いつまで腹立ててるんだってばよ。行っちまったもんは仕方ねぇだろ。」
…この、暢気人が。
「ひとの気も知らないで。一回誘拐されそうになったことがあるんなら、警戒心くらい持ちなさいよ。」
本当はこんな観光が出来るような身の上じゃないんだかんな。
「斬不斬さんのお膝元なんだし。その人達だって不用意には近づいて来ないんじゃないですか?」
サクラちゃんまでがこうだからなぁ。
斬不斬さんを信頼してくれてるのは嬉しいんだけど。
「はあぁ…。もう既に胃が痛い気分…。」
「んじゃ、まだ痛くねぇってことじゃねぇか。」
「うるさいな。」
口だけは達者なんだから。
「お。あれ、くじ引きじゃねぇか?エニシ!あれやりたい!」
「ちょっと、ナルトばっかり選ばないでよね。」
「わりぃってばよ。んじゃ、次はサクラちゃんなっ。」
「もう、調子いいんだから。」
「へへ。ってことで行こうぜ!エニシ!」
「はいはい…。」
まぁ、鬼鮫さんは祭りに行かないって言ってたし。大丈夫だよね。