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もう一度、を叶えるために。second

第9章 久々に血が騒ぐわ…!



―そうだとすれば、あまりにも…。

彼女の気持ちを考えれば、義務だけで傍に置くのは返って酷である、とカカシは考える。
本人が想いに気付いてないとしても、いつかは辛い現実を目の当たりにすることになろう。
ただでさえ、シスイのことで傷ついている。そこへ、更なる大きな傷を負うことになるのではないか…。
カカシにはそんな予感がしてならなかった。

だが、イタチはこの問いに戸惑いながらも逡巡を見せた。
カカシはその戸惑いに僅かな希望を見出す。

「…悪いな、野暮なことを聞いた。」

「野暮…?」

急な問いの取り下げに、イタチは益々困惑を見せる。

「あぁ…。お前の立場を考えたら、罪滅ぼし以外の理由はないと思ってな。」

カカシは眉尻を下げながら笑う。

気付いてしまったら、イタチはエニシを必要以上に遠ざけるかもしれない、とカカシは思ったのだ。

―気付かないなら、その方がいいかもしれない…。

「ま、お前には悪いけど、エニシの気が済むまで付き合ってあげてよ。」

「えぇ、まぁ…。元より、そのつもりではありますが…。」

イタチは釈然としないらしく、首を捻りながら返答を返した。

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