• テキストサイズ

もう一度、を叶えるために。second

第9章 久々に血が騒ぐわ…!




林の中に入って間もなく、イタチは足を止めて振り返った。

「多くは言えませんし、他言はしないでもらいたいのですが。」

「あぁ。」

カカシが頷いたのを見て、イタチは渋々口を開いた。

「”道はないのか”、という問いでしたか。それに対する答えは、”それしかあり得ない”、です。うちはにはうちはの慣わしがあるのです。俺を憎むことでサスケの能力は飛躍的に上がる。身を守る為には避けては通れません。」

「身を守る為?」

「エニシが話していたでしょう?ダンゾウは今も虎視眈々とサスケを狙っている。手を拱いていては喰われるだけです。」

「それとお前を憎む事とどう関係がある?」

「俺は…、一族を根絶やしにしました。本当ならば、エニシは勿論、サスケにも顔向け出来ない許されざる行為です。」

イタチは少し遠くを見るように、昏い目を浮かべた。

「怒りは、動力になる。何より瞳術を飛躍させる。…だから、許さなくていいんです。」

全身に諦めの色を纏い、イタチは言葉を切る。

「…エニシは、いいのか?」

イタチはそれを聞いて、力無く笑う。

「エニシは…。あいつの好きにさせることが罪滅ぼしになりますから…。」

カカシは、それに呼応するように目を伏せた。

「エニシを傍に置くのは…罪滅ぼしだけか?」


/ 356ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp