第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「じゃ、エニシ。あとよろしくな。」
そう言って突然立ち上がる先生。
な、何言ってんの?
「急にどこ行くんだってばよ?カカシ先生。」
「俺は別口で任務に行くの。だからお前らはここで留守番。じゃな。」
「いやいやいや、”じゃな”じゃないですよ。ちびっ子達置いてどこ行こうってんですか!?」
しかもナルトを今!ここに置いてくって正気の沙汰じゃないから!
イタチも鬼鮫さんもいるのよ!?
「いつものことですよ。直前に聞かされることだって初めてじゃないんですから。」
やれやれと、首を振るサクラちゃんは至極落ち着いていた。
ナルトに至っては「ふ〜ん」で済ます始末。
「…は!?」
私だけがサクラちゃんの言葉に目を剥いている。
上司がそれでいいの!?
君達、もっと抗議しなよ!
「ちょっとちょっとカカシ先生!ちびっ子を抜忍に丸投げはよろしくないですよ!」
「お前なら大丈夫だ。」
きりっ☆じゃないよ。
このちゃらんぽらんが!
「サクラちゃんのご両親にチクるぞ。」
「ぐっ。」
先生は苦い顔で言葉に詰まった。
にや…。
「そうですよねぇ。いくらカカシ先生と言えど、どこの馬とも知れない奴に、人様の大事な愛娘の身の安全を丸投げとか、ないよね〜。」
すすすっと目を逸らすカカシ先生。
どうだ。ここまで言われて出る気にはなるまい?
「そこはほら、うちはの馬だってことは判明してるから大丈夫だよ、多分…。それにうちはは純血の血筋だし?ね。ってことでよろしくなっ。」
ドロン…
「ドロン!?何考えてんの!?あの人!!」
普通行くか!?
「あ〜あ、行っちまった。」
「しょうがないわね。私達だけでお祭り行く?」
「戻ってこい、こらあぁぁぁぁ!!!」
暢気に今後のご予定を立てる二人に目もくれずに大声で叫んだ。