第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「なぁ…、お前にとって…。いや、お前は俺をどう思う?」
「どう思う、か?」
どゆこと?
「俺はお前を仲間だと思ってる。お前は?」
弱々しい声音。
いつだって飄々としてどっしり構えてる人が珍しいこって…。
「カカシ先生のことは好きですよ。仲間だと言ってもらえたことは素直に嬉しかったです。」
「なぁ、俺は!?」
「あんたねぇ!!」
ゴン!
痛そう…。
「気を使ってるなら、大丈夫だよ。二人ともこっち来なよ。」
サクラちゃんに言うと、困惑気味に及び腰になる。
「で、でも…。」
「へーきへーき。」
ぽんぽんと隣を叩くと、ナルトが素直に駆けてきて、サクラちゃんもおずおずと続いた。
「お前!急にいなくなっちまって心配したんだかんなっ!」
「あーうん、ごめんごめん。って綱手様から事情聞いたんじゃないの?」
「俺は聞いてねぇってばよ!」
えぇ〜…これ一から説明するの面倒臭いな。
「え〜っと…。あの日突然、私のお兄さんが迎えにきて、里を出ることになったもんだから、さよならも出来なかったのよ。ごめんね。」
「さよなら、くらいは言って行けよ!」
「うん、人の話を聞こうか。」
馬鹿なのか、あんたは。
「とにかく、私は里とは仲違いしてるから、戻れない、ってか戻るつもりはない。OK?」
「そんなもん気にしなきゃいいじゃねぇかよ、戻ってこいってばよ。」
「あんたは…!人の話を聞きなさいよ!!」
ゴン!!
間近で聞くと、凄い痛そうな音がする。
まぁ、でも今のは助かった。
また怒るのは疲れるからね。
「…案外、大変な仕事だね。先生って。」
「分かってもらえて嬉しいよ。」
私が苦笑すると、先生からも苦笑が返ってきた。