第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「もし…。もしも、イタチが里の転覆そのものを望むのなら、お前はどうする?」
「喜んで跡形もなく潰すわよ。」
願ったり叶ったりだわ。
カカシ先生は、それはもうぐったりと肩を落として首を垂れた。
「…うん、俺が悪かった。戻れなんて言わないから、その万華鏡しまってくれない?」
「あら、失礼。」
ふん、とそっぽをむいて目を閉じる。
すぅ…、はぁ…。
目をゆっくりと開いて前を向くと、珍しく情けない顔した先生と目が合った。
「これ、もう解いていいですよね?」
「…は?」
返事を待たずに、ぶちぶちっと縄を引きちぎって自力で解いた。
一瞬先生の目が見開かれ、疲れたようにしおしおになる。
「あぁ…。」
「あぁ〜!!」
「うるさいっ!!」
ゴン!
「いってぇ〜!!」
…さくらちゃんの拳骨凄い音したけど。
ちらっとナルト達を見やってから、また先生の方を向く。
「私が大人しく捕まったままでいると思う方がそもそもおかしいですよね〜。」
にっこり笑うと、ぐっと言葉に詰まるカカシ先生。
「…そうだな。それも大分本気で怒っちゃったみたいだし?」
「えぇ、大分本気で頭にきました。」
「すまん。」
「いいですよ。」
もう言わなければ、それで良し。