第9章 久々に血が騒ぐわ…!
とりあえず、気を取り直して作業開始。
拳銃は点検して、きちんと並べ直して一箱にぎゅぎゅっと収納した。
「さてと。これ何処に運びます?」
「俺が持ってくからそこに置いとけ。」
「了解っす。コンクリの書類、机に置いときますね。」
「あぁ。」
その時、「あ。」と白が小さく声を上げる。
「そう言えば、今日縁日をやるって言ってませんでした?」
「え、そうなの?知らない、初めて聞いた。」
何の縁日?
「海神様の神事だそうです。本当は夏にやる予定だったんだけど、ごたごたしていて出来なくて、いっそ手が空く冬に回そうってことになったみたいです。」
「…そういうのって勝手に日取りをずらしていいの?」
決まった日にやることに意味があるのでは?って思うよね。
白は苦笑しながら首を傾げる。
「神事だけは予定通り終わってるので、縁日だけだそうです。」
「相変わらず自由人だね。」
ま、いいならいいけど。
「エニシさん、折角だから行って来たらどうです?」
縁日にか。
「う〜ん…、それじゃ白一緒に行こうよ。」
ついでに現地回りしてくるかな。
「僕はほら…斬不斬さんのお手伝いがありますし…。」
…何故言葉を濁す?
「あ、鬼鮫さんどうです?」
「嫌ですよ。行きません。」
ぴしゃりと断られた。
っていうか、予想通りのお答えだ。
何故鬼鮫さんに振ったんだ、白よ。
それを見ていた鬼鮫さんは、「はぁ」とため息をつく。
「うちはイタチとでも一緒に行ってくればいいだろ?」
あぁ…、まぁイタチが乗り気なら?
でも、人でごった返してる所に行きたがらないんじゃ…。
そう思ってイタチを見たら、「行くか?」と誘われる。
「…うん、行こう。」
ちょっと嬉しかった。
だって、それって私が傍にいてもいいって思ってくれてるってことでしょ?