第9章 久々に血が騒ぐわ…!
そこへ、ガチャリと鬼鮫さんが姿を見せる。
その後ろにはイタチもいた。
「おや、何を持ち帰って来たんですか?」
「前世でポピュラーだった武器の一つです。」
「お二人とも、ありがとうございました。」
白がお礼を言うと、鬼鮫さんはふん、と鼻を鳴らすように反応し、イタチは無反応。
…余計なお世話だけど、”どういたしまして”くらい言えばいいのに。
この二人は、半ばボランティア感覚で見張り役をやってくれていた。
イタチはともかく、鬼鮫さんが乗り気っていうのが珍しいというか何というか。
あ、そういえば。
「そっちに逃げてった奴いました?」
「私は見てないですね。イタチさんは見ました?」
「俺の方も見ていない。」
ってことは、斬不斬さんと白が見事に全部仕留めたんだ。
「さすが忍刀七人衆〜。」
やるぅ。ぱふぱふ♪
「イタチと鬼鮫さんもありがとうございました。助かりました。」
「おや、小僧は言わないのですか?」
「誰が言うか。」
「素直に言えば可愛げもあるってものでしょうに。」
「ほざけ。」
「まるでドSとツンデレだね。」
「「は?」」
「何でもありません。」
ぽろっと出た独り言をしっかり聞かれてて、しかも怖〜いお顔を同時に向けられた。
おっかね。
「あなたも懲りないお人ですね。」
白は諦め半分の呆れ顔。
「てへ☆わぶっ!」
白に笑い返した筈が、違う方から顔に水が飛んできた。
「いい気味ですね。」
ぐぬぬぬっ!
鬼鮫さんめ〜!