第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「斬不斬さんも生でマスク姿初めて見ました。」
包帯ぐるぐるマスクにネイビーの額当て。
濃いグレーでノースリーブタイプのツナギ服みたいなのに、腕と脚にはウォーマーみたいなのを付けている。
普段はすっぴん(マスク無し)だし、Tシャツにジーンズ姿が多い。
「そうだろうな。」
「でも、この姿で白と並ぶと、ザ・スチル!って感じでお得感ありますよね。」
「何語しゃべってんだよ。」
「スチルは写真みたいな意味合いで、何て言うのかな…。あ、ベストショット写真みたいな意味です。」
「…なんだそりゃ。」
「あとで写真撮らせてくれません?」
「お断りだ、大ボケ野郎が。」
ちぇっ。
あ、そうだ。
「ねぇ、この資料見てくださいよ。コンクリの作り方が載ってますよ。」
斬不斬さんに資料を渡すと、片眉が上がる。
「…石の作り方なんて必要か?」
「多分、普通の石より強度高めですよ。私でもコンクリは砕けないかも。この家にも多分使ってる。」
実際、穴が空いてる所は鉄筋が剥き出しになってるだけで、その余波は周りに広がってはいない。
普通の岩だったら、罅が入れば連鎖して崩れるだろうな。
でも、斬不斬さんは信じられないらしく怪訝そうにする。
「木の家だったら、まず倒壊してそうなほど暴れたのに、ここはまだピンピンしてるでしょ?そんな建築材料、この世界にないんじゃないですか?」
「言われてみれば…そうですね。」
「これさ、他の建物にもまだまだお宝ありそうじゃない?全部ひっくり返してみようよ。」
何が出るかな〜♪パート2!