第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「昨日だ。」
イタチは全く動じない。
「ふむ…。誰から貰ったんです?」
「斬不斬から貰った。」
「違げぇだろ。こいつの呑みかけを全部呑んだんだろ。」
そう言って私を指差す斬不斬さん。
…ん?私の?
…呑みかけを、呑んだ…?
「…へ!?」
目を剥いてイタチを見ると、嫌そうに私を見ていた。
「お前、自分で作らない方がいいぞ。随分と酒精の強いものになってたからな。」
あの、そ、それよりも…その…、それって…。
「ほう?」という鬼鮫さんの呟きに、ちらっと目を向けると意地悪そうな笑顔を浮かべている。
ま、まずい…!
「それは間接…」
「鬼鮫さん、おはようございます。卵ありがとうございました。いや〜、鬼鮫さんが態々かっ払ってきてくれるなんて光栄ですね。」
「ちょっと…」
「お陰でお気に入りコレクションが増えましたよ。すっごく感謝してます。さっ!今日は突撃するんですから皆さん頑張りましょうね!それじゃあ、最終確認といきましょうか。ね!」
意味のないことに意味を付けられてたまるかっ。
どうせ深い意味はないの。
ないったらないの。
「くくくっ。面白い人ですね、あなたは。」
「な、なるほどっ…。これが…言ってた…っ、こと、ですか…ふふふっ…。」
「確かに弄り甲斐があるな。ははっ。」
白は爆笑し、鬼鮫さんと斬不斬さんは楽しそうなご様子。
何でこうなるっ!
「お前、どうしたんだ?」
誰のせいだと思ってるのよっ!
きょとんとした顔のイタチを見てられなくて、手で顔を覆った。