第9章 久々に血が騒ぐわ…!
それから、こんこんとお説教されて、神妙に正座して聞いていた。
はあぁ、朝からブルーだわ。
態々お迎えに来るほど激おこだったとは…。
私、一体何やったんだろ?
お説教が終わって、急いで支度してイタチと一緒に移動中。
まだお外は薄暗いから夜みたいだ。
こっそりと見る後ろ姿からは当然だけど何も読み取れない。
まだ怒ってるのかな…はぁ…。
無防備だってずっと怒られてたけど、そもそも斬不斬さん達と一緒だからその場で呑んだのであって、他の人だったら呑まないし。
そうなると、斬不斬さん達に酔って何かやらかしたって説が濃厚だよね。
でもまぁ、酔い潰れは良くないよね。
運ばせる手間をかけさせるのもダメだし、片付けだってあっただろうし。
立つ鳥跡を濁さずはマナーよね。
その点ではやっちまったよ。
謝んなきゃ。
あ、でも卵は嬉しかったな。
鬼鮫さんが取って来てくれたんだってさ。
後でお礼言わなきゃ。
手の中でころころと転がしてみる。
私、手が小さいタイプだから、このくらいの大きさが丁度フィットする。にぎにぎしたくなる心地いい大きさだ。
これって心臓を意味するのよね。
心臓を入れることで復活を表すんだっけ。
「復活、か…。」
なんだか縁起がいいし、これ御守りにしようかな。
私のやりたいことも、ある意味ではイタチの復活なわけだし。
験担ぎも込めて。
私は両手で握り込んでそっと胸に抱えた。
どうか、願いが叶いますように…。