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もう一度、を叶えるために。second

第9章 久々に血が騒ぐわ…!



「あ〜あ。あんなナイスバディに私もなりたかったわ。」

「お互い無いものねだりですね。」

「そうかもね。あ、白はあるじゃん。美人だし艶やかな黒髪だし。」

「…それは男にとって褒め言葉ではありませんよ。」

「そうかなぁ?綺麗な方が良くない?」

「僕は斬不斬さんみたいに格好いい方が良かったです。」

「…あれが?」

「エニシさん?」

思わず疑問がついて出たら怒られた。

「ごめん、つい。迫力はあるな、とは思うんだけど。」

まったく、と言いたげに少しため息をつくと、苦笑した。

「けれど、エニシさんも綺麗な黒髪じゃないですか。長そうだし、お手入れも大変なのでは?」

昔から背中の中ほど位をキープしてる。
切り揃えるのはシズネさんにやってもらってたの。

「伸ばすからには傷まないように最低限頑張ってるけど、ちょっと大変だね。白は何か手入れしてるの?」

「僕ですか?何もしていませんよ。寧ろばっさりと切りたいくらいです。」

「美容院?行けばいいのに。」

「人にハサミを向けられるみたいで抵抗があるんですよ。」

「もしかして、自分で切ってるの?」

「えぇ。長い髪の方が自分で切りそろえやすいんです。」

手間を考えたら美容院?床屋?の方が断然便利なんだけど…。

「臆病でしょう?」

そう言って白は苦笑する。
そうかなぁ?

「臆病とはまた違うでしょ。言うなれば拘りって言った方がしっくりくるよ。」

「どちらにしろ、そんなに良いものではないですけど。」

「いいじゃん、それが白の譲れないことって思えば。人には大なり小なり拘りなんていくらでもあるって。」

「ふふ。エニシさんに言われると、不思議と瑣末なことに変わりますよね。」

「そう?私の場合、全てにおいてちゃらんぽらんだからかもしれないね。」

ちょっとは自覚あるんだよね。
でも、逆にそれが私の拘りとも言える。
小ちゃいことは気にしな〜いってね。

あれ?ってことは…。

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