第9章 久々に血が騒ぐわ…!
「一撃必殺ってことをぽろっと忘れてたってだけで、ちゃんと出来ますから大丈夫です。私、これでも怒ってるんで、仕返ししないと気が済みません。」
そう。結構怒ってる。
折角確立した二人の運命線を台無しにしようとしたんだもん。
偶々来たのがイタチ達だったからいいようなものを、これが違う奴でも…例えば不死身コンビなんか来てみ?どうなってたか分からないよ?
そんな馬鹿は万死に値するっての。
だからこそ直々に鉄槌下して、誰もそんな気起きないように釘を刺したい。
「お前、医療に携わってて人を殺せるのか?」
「医術を使わなければいいんで、爆弾でも写輪眼でも使えるもんは使って目一杯やるから大丈夫です。」
「俺ぁそういうことを聞いてんじゃねぇよ…。」
斬不斬さんは頭を抱えてしまって、鬼鮫さんはやれやれ、と首を振り、白は苦笑する。
え、どういうこと?
イタチを見ると、私と同じく首を傾げてた。
ほっ。
私だけじゃなかったわ。
「医術を施す者は総じて慈悲深いといいますか。人を殺めるのに忌避感を抱きやすいのではないか、と僕達は問いたいわけでして…。その点は、エニシさんはどうなんですか?」
白から丁寧に解説してもらって納得。
そうか。
側から見たら私も立派なお医者様なわけだ。
なんせあの綱手様の弟子なわけだし。
綱手様のお人柄がなまじ良いせいで、私も”良い人”に見られがちってことなんだね。