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もう一度、を叶えるために。second

第9章 久々に血が騒ぐわ…!



「そもそも、あなたの方がイタチさんと一緒だったんじゃないですか?」

う…。痛い所を突かれた。

実は、一昨日。海辺での散歩の後、ふわふわした頭でイタチと別れたから、今イタチが何処で何してるか全く知らない。行き先聞くのすっかり忘れてたってのもある。
バカよね、私…。
完全に脳内お花畑だったわ…。

呪印があるから調べようと思えば調べられるんだけど、緊急性が低いのにそれ使うのもなぁと思って使ってない。
ってか使えない。いざって時に見破られそうだし。

「…何かあったんですか?」

鬼鮫さんから質問を重ねられて益々口籠もりそうになったけど、ぐっと堪えた。
だって、変にまごまごすると揶揄われそうなんだもん。
一昨日のあれは答えが出てるしね。

私は、頭を切り替えて淡々と首を振る。

「何もないですよ。イタチには行き先聞いてなかったなぁと思って。元気ならそれでいいんです。」

鬼鮫さんはほんの少し探るような目で私を見た後、少し肩をすくめた。

「イタチさんなら、我々が帰ってきたことに気づくでしょうから、待っていればその内来るのでは?」

「そうですね…。んじゃ、気長に待つことにします。」

私も同じように肩をすくめて笑い返した。

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