第9章 久々に血が騒ぐわ…!
はて?どったの?
視線を斬不斬さんに戻すとそっぽ向かれた。
「まぁ…あれだ…。悪くない奴だった…。」
…またツンデレ始まった?
「もしかして両思いだった?」
「気持ちの悪りぃ言い方すんじゃねぇよ。」
速攻で返されました。
でも、今の返しで大体分かったかも。
「つまり、為人は悪くなかったんですね。良かったじゃないですか。」
これで一安心だぜ。
後ろ盾が出来て万々歳だね。
「これで、なんとかさんが出てきても大丈夫ですね。」
「大黒天善だろ。」
「そうそう、それ。」
覚えにくい名前だわ。
「馬鹿じゃねぇなら覚えろ。」
「人名って覚えるの苦手なんです。」
昔っから、人の名前の物覚えは悪かった。
「人名に限らずあらゆる面で物覚えが悪そうですね。」
「鬼鮫さんって憎まれ口言わないといられない病みたいですよね。いてっ。本当のことじゃないですか〜!」
ひどいわ〜。
何でみんなしてデコピンするかな〜。
「以前に”口は災いの元”と教えてあげた筈なんですけどねぇ。」
「口から生まれたような奴にそんなこと言ったって無駄だろ。」
…仲良くなってるし。
仲良いですねって言いたいわ〜。
「…ところで、イタチは?」
鬼鮫さんがイタチと一緒じゃないなんて。
「さあ?今は単独行動なんで知りません。」
…なんか、前イタチに聞いた時もそんな感じだったな。