第8章 暁に依頼します!
「ひどいわ〜。超痛いんですけど。」
「ざまあみろ。」
「益々ひどいわ〜。」
私はおでこをさすり、ぶちぶち文句を言いながら海鮮丼を食べ、斬不斬さんは大盛り天丼を頬張りながら素気無く憎まれ口を返してきた。
白は我関せずで、定食を美味しそうに食べている。
マジでたんこぶになってるんじゃないかと思うくらいの強さだった。
そんなに怒んなくてもいいじゃんねー。
そこへ、女将さんがお盆を持って現れた。
「エニシちゃん、これお店から。悪いねぇ、アイス切らしちゃって普通のあんみつしか出せないけど食べてって。」
そう言って、美味しそうなあんみつを出してくれた。
「ありがとうございます!いいんですか!?」
いやっほぅい!甘味だぜ〜!
「エニシちゃんにはお世話になってるからねぇ。これはお二人に。」
そう言って、ホタルイカの沖漬けの小鉢を出してくれる。
「ご馳走様です。ありがとうございます。」
白がにっこり笑って言うと、女将さんは少し照れながら「どういたしまして」と返していた。
美少年の微笑みってぐっとくるよね、分かります。
「じゃあ、ゆっくりしてってね。」
「はい!ありがとうございます!」
あ〜んみつ、あ〜んみつ!
一口掬って〜…。
「…うま〜…!」
優しい甘さが口いっぱいに広がって幸せ〜。
クリームなくても最高〜!
「…締まりのねえ顔しやがって。」
「見ていてこちらまで幸せになるお顔ですよね。」
二人に笑われたけど気にしない。
美味しいは正義だもん♪