第8章 暁に依頼します!
「さてと…。」
静かになった部屋を見回して、う〜ん、と考える。
な〜んか忘れてるような…。
「あ!タズナさん!」
私は急いで隣の部屋へと走っていく。
「無事ですか〜?」
声をかけると、二人がそろりと顔を出した。
「おぉ!超怖かったぞ〜。」
タズナさんが私の顔を見た途端、へなへなと崩れた。
超の使い方が合ってるね。
年齢的に違和感だけど。
「カイさんも無事ですか?」
「はい、僕も無事です。何があったんですか?」
「…え〜っと。色々複雑だな…。」
つまり、どういうことだ?
「えっとね〜…。結論から言うと、ガトーの残党を潰しに行くことになりました。」
「…何がどうしてそうなったんでしょうか?」
うん、だよね。
結論から言い過ぎたね。
「色々あってですね…。例えるなら、相手の攻撃を相殺して、今反撃の準備中ってところですね。」
我ながら上手い例えかな、と思ったんだけど、微妙な顔をされてしまった。
「そう…なんですか…。取り敢えず、お気をつけて…。」
「ありがとうございます。皆さんには被害が行かないようにしますので、ご心配なく。」
にっこり笑ったら、カイさんは苦笑いを返し、タズナさんは怪訝な顔を返してきた。
「…やっぱり忍っちゅーもんは超分からんのぅ。」
…うん、ちょっと何言ってるか、私が分からない。