第8章 暁に依頼します!
三人で片付けをしながら部屋で待っていると、「おい。」と鬼鮫さんから話しかけられた。
「…お前とうちはイタチはどういう関係だ?」
「…?同じ一族です。」
あれ?私うちは一族です、って名乗ったことあるよね?
「てめぇは俺を馬鹿だと思ってやがるのか?あ?」
「そうじゃなくて、親しい間柄なのかってことが聞きたいんですよ。」
白が付け足してくれて「あぁ」と納得。
「ったく…。で?どうなんだよ。」
斬不斬さんから促されて返事に困る。
私とイタチの関係って…なんだろう?
「医者と患者…?う〜ん、幼馴染的な…?でも一方的なのはアリなのか?」
「んだよ、はっきりしねぇな。」
「嫌われてはないけど好かれても…ない?」
「だからどっちだよ。」
斬不斬さんが面倒そうに返してきた。
「私もよく分からないんですよ。だけど、私は叶えたいことがあるからイタチの傍にいたくて、でもイタチは傍にはいさせたくないけど、私のことは嫌いじゃないみたいで。」
答えたら、怪訝な顔をされた。
「うちはイタチの傍にいて何がしたいんだよ。」
「それは…。」
病気を治したい。
病気を治してサスケと仲直りしてほしい。ってかさせる。
今イタチはいないし、言っても言いような気がするんだけど、でも誰にも言いたくないような気もする。
願掛けじゃないけど、願いが叶うまでは、綱手様達以外には誰にも知られなくない。
「…言いたくないならいい。」
あ…。
気を使わせちゃった。
「…あ、あの…。」
「いいっつってんだろ。」
そっぽを向く斬不斬さんを困りながらも見るしかない。
その時、白が苦笑しながら私の隣に並ぶ。
「大丈夫ですよ。」
ぽんぽんと私の腕を叩くと、白はまた作業に戻る。
「…ありがとう。」
私は二人に小さくお礼を言って、止まっていた手をまた動かして片付けていった。