第8章 暁に依頼します!
あれ、ゆっきー。
何をしているのかな?
鬼鮫さんの前に立って、臨戦態勢で何するつもりかな!?
私は大慌てで白の元に駆け寄った。
「あのね、ゆっきー…」
「白です。気が立ってる時に雪の名で呼ばないでください。」
「ゴメンナサイ…。」
初めて千本向けられたよ。
思わず両手上げちゃったよ。
普段大人しい美人が怒ると、物凄い怖いよね…。
「…白君、止めようか。ね、一旦落ち着こう。鬼鮫さん達から話を聞いてみよう、ね?」
「止めて下さいって言って止めるようなら、初めからここへは来ないでしょう。あなたは甘すぎます。」
「そうかもしんないけどさ、まずは聞いてみたらどうかな?それからでも遅くないん…」
「警戒心は人並みにあるんですよね?だったら今こそ発揮すべきでは?」
…焼け石に水でした。
聞く耳を持ってもくれないのね…。
さて、困ったぞ?
「イタチ…。お願いだからこの顛末のわけを話してくれない?」
もうイタチにお願いするしか道はない。
苦笑しながら言ってみたら、はあぁ、と盛大にため息をつかれた。
「…まずはお前の顛末から説明しろ。話はそれからだ。」
イタチの言葉に鬼鮫さんの臨戦態勢が解かれ、それを見届けてから白の臨戦態勢も解かれた。
ふいぃぃ〜…。
なんだか、疲れちゃったよ…。