第8章 暁に依頼します!
「これは帳簿をグラフにしたものです。前年度から徐々に右肩下がりになっていますが。どういうことでしょう?」
「あぁ?知らねぇよ。しっかり売り上げは収めてるぜ?」
「ちゃんと見て下さい。荷作業の記録表から見てもこの数字は不自然なんですよ。…何であなたは私も資料も見ようともしないんですか?」
こいつ、私を舐めてやがる。
「あぁ?知らねぇって言ってんだろ?嬢ちゃんよぉ、ここはな、テメェみてぇなひ弱が来る所じゃねぇんだよ。雑魚は引っ込んでろ!」
あったまきた。
そっちがその気な…
「雑魚はお前です。言う気がないならあなたに用はありません。今日限りでクビです。」
私を止めた白が男にクナイを向けると、恐怖からか顔が引き攣り、怒りが吹き出した。
「あぁ〜!出てってやるよ、こんな所!精々すらぁ!!」
男が私と白を押し退けて出口に向かっていくと、ドアにもたれてた斬不斬さんに無言で張り倒された。
よわ〜…。
「出てくのは勝手だがな、ちょろまかした金は置いていけよ。」
「ひっ…!」
「勘違いしてねえか?テメェの雇い主は”俺達”だ。ナメてんじゃねえよ。」
がっと足で踏みつける姿は、ザ・悪人。
わ〜ある意味絵になる〜。
で、そいつの部屋に向かい、有り金をかき集めたんだけど不足分には遠く及ばす。
こんな辺境で何に使った?って感じ。
しょうがないから身ぐるみ剥いでそのまま放頓。
どこぞで野垂れ死でもして下さいって感じです。
住宅街や農村地帯は最近警備を配置したから襲われる心配もないし。