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もう一度、を叶えるために。second

第8章 暁に依頼します!



『んなわけねぇだろが。何なんだよ、こいつ阿呆なのか?』

斬不斬さんは、私ではなく綱手様に言う。

『…なんか、すまんな…。』

『え、どういうこと…?』

違うの?だって対なんでしょ?

『はあぁぁ…。だからな、これは忍鳥なんだよ。こいつは幾つもの呪印を覚えてて、決まった呪印が刻まれた者の場所へ飛んでいける。手紙のやり取りや、追跡なんかにも使われるんだ。』

何それ!!
めちゃめちゃ便利でカッコいい!!

『綱手様!!私もほし…』
『出来るわけないだろが、バカもん!!』

イテ〜…。
綱手様の拳骨って超痛いんだよね…。

『な、何で…。』

『こんな貴重なもんをほいほい見つけられると思ってんのか、馬鹿が。』

綱手様じゃなく、斬不斬さんから答えが降ってきた。

『えぇ〜…。ほしかった…。』

『それに育てるのに気の長い年月を要する。一朝一夕で出来るものではない。』

はああぁぁぁぁ…。
残念極まりない…。

『…今更だが…。あんた、あのナメクジ姫か?』

『あ?…まあな。』

綱手様が大きくため息をつくと、斬不斬さんが胡乱気な目を彼女に向けた。

『素直に名乗っちまっていいのかよ。』

『別に隠すことでもあるまい。』

『…何でここ(他里)にいる?』

『特には理由なんぞない。気が向いたから立ち寄った、ただそれだけだ。』

『はっ、そうかよ。精々観光を楽しみな。』

そう言うと、話は終わりとばかりに斬不斬さんは背を向け、白もそれに続く。

『さっきの、考えおいて下さいね〜!』

遠ざかる背中に叫ぶと、片手が一度上がった。


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