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もう一度、を叶えるために。second

第8章 暁に依頼します!



『はあ?』

『お前は知識が偏り過ぎてるな。』

斬不斬さんは呆れ、綱手様は呆れ過ぎて面倒になったらしい。

『てめぇは何で氷遁を知らずに白を知ってんだ?』

『だから、前世で見たからです。知ってるったって美少年だったなぁって印象しかありませんし。斬不斬さんと並ぶと美女と野獣だイテ!!』

酷い!殴られた!

『大きなお世話だ。』

『…ぼく男です。』

『うん、知ってる…。』

も〜冗談が通じないんだから〜…。

『とにかく、死ぬ運命をむざむざ辿るくらいなら、そんなのほっぽり投げて、逆に取って喰っちまえばいいんですよ。抜忍になってるのなら先立つものはあって損はありませんよ?』

にやっと笑うと、斬不斬さんは疲れたようにため息をついた。

『…一応、覚えといてやる。』

へへっ、やったね!

『あ、そうそう。もしもカカシさんに渋られたら私の名前出してみて下さい。カカシさんを推薦します、って。それと…』
『まだあるのか…。』

そんな嫌そうにしないでよ、も〜。

『無事乗っ取れたら地元を大切にした会社経営をしてください。』

『乗っ取った後、俺が何をしようと…』
『民のない王なんて滑稽ですよ。』

私はひたと斬不斬さんを見据えた。
この人なら善政が出来ると思ってる。だからこそ持ちかけた話なんだから。

『”民”が活性化されれば、巡り巡って”王”は安泰安政なんです。だって民がいてこそ王が成り立つんですから。』

そう言ったら斬不斬さんは押し黙った。

『約束ですよ。乗っ取るなら必ず。』

笑ったら、彼は顔を引き攣らせた。

『もし、運営で困ったり行き詰まったりしたら、私を呼び出して下さい。出来る限りは協力しますから。あ、私も木の葉の抜忍なんで、人目を避けてお願いします。』

『…お前、連絡手段はどうするんだ?』

傍で聞いていた綱手様は呆れて果てて私を見る。

『行き当たりばったり過ぎよ、エニシ。』

シズネさんからも苦笑いされ、肩を叩かれた。

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