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もう一度、を叶えるために。second

第3章 久方ぶりの里帰り1




結局、一楽にナルトは来なかった…。

「まいど〜!」

お腹いっぱいで幸せだけど、釈然としないわ。
あのナルトがお昼時にラーメン食べに来ないなんて…。
いや、もしかして早飯だった?

うーん…。

「…次は団子でも行くか?」

なに!?
団子ですと!?

「ぜひ!」

団子と言ったら甘栗甘。これは外せないでしょ。
久々だわ〜。
何食べよっかな〜♪



「いらっしゃいませ〜。」

看板を見るまでもなく、ここは甘栗甘だ。
内装が昔のまんま。下手すると配置換えもしてないんじゃないかな。

ここに来ると決まって頼むものがある。
それは、磯部焼きに三色団子に甘味噌タレ。お茶は玄米茶。
最高のセットなのよ〜!


「いただきます。」

一口食べて、変わらない味に感謝した。

「これよ、これ♪」

はぁ〜。しあわせ〜。


店の外に設置された椅子にカカシ先生と並んで空を見上げる。
思えばこんな風に、二人で昼間にのんびりと過ごすなんてなかったかも。
だって、暗部だから夜仕事が殆どで、合同任務なんて尚更夜しかなかった。
昼間に会った事はあるにはあるけど、うちはの移転先(仮)の整備を手伝ってもらった時とかアンコさん達とお茶してる時とか。
常に誰かしらと一緒だった。


「他に行きたい所とかあるか?」

沈黙が気まずかったのか、カカシ先生が話しかけてきた。

え、案内終わり…?
でも、折角の里帰り。
実は寄れたら寄ろうと思っていた所はある。

「じゃあ…、ここら辺の川の上流に行ってみたいです。」

確か、顔岩のすぐ裏に主流の川の上流があった筈。

「川の上流へか…?また何で?」

まぁ、不思議だよね。

「何となく…。興味があるから?」

本当は、兄ちゃんの墓参りがしたい。
正確な現場は知らない。
けれど、崖の上から真っ逆さまで、その下は川だった様な記憶がある。
自信ないけど。
その川に繋がっている上流へ行きたい。

「…分かった。」

意外な事に先生は何も突っ込んでこなかった。
色々聞かれるだろうと、ちょっと構えてたから正直ほっとした。

「…お願いします。」

私達は、立ち上がって甘栗甘を後にした。

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