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もう一度、を叶えるために。second

第7章 お宝探しにご同行〜




「いざ尋常に!勝負!!」


避ける前提で、真っ直ぐに拳を打ち込んだ。


ドゴオォォォン!!


予想通り肉を潰す感触はなく、内心ほっとする。
が、私が香炉もろとも地面を潰したことで、仕掛けが崩れて辺りは暗闇に包まれた。
足元はどこもガタガタになり、大きな瓦礫が剥き出しになってるから隠れ蓑は多い。

「惜しいなぁ。こんだけ強く成長してりゃあ上忍も目じゃないだろうに。」

声だけが近くから聞こえて、私は写輪眼に切り替えた。
本当は円を使いたかったけど、接近戦で不利になるから使えない。もうちょっと肉眼のブレを修正できれば両立が出来るんだけどね…。

「エニシ、木の葉に戻って来い。」

…全くの親切心から出た言葉なんだろうけど、今の私にはその言葉は逆効果になる。


「お断りします。」


ぐらぐらと血が沸き立つように目が熱くなる。
ギリギリと歯を鳴らすように奥歯を噛み締めた。

ダメよ。

シカクさんは何も知らないんだから…。

落ち着いて。

冷静に。

シカクさんを殺したくはない。


「私は…木の葉には戻らない。」


あのクソ野郎が…ダンゾウが生きてる限り。

里には従属しない。

クソ野郎を守ることが木の葉の総意なら、


「里なんていらない。」


光が一切ない真っ暗な中、私の写輪眼はシカクさんを捉えた。
私は真っ直ぐに体をそちらに向ける。
シカクさんもそれが分かったのか、しゃがんでいた体勢から立ち上がった。

「どうしても、か?」

「はい、どうしても。」

これは譲れない。

譲らない。


私は…

私から兄ちゃんを奪ったあいつが、

死ぬほど憎い。


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