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もう一度、を叶えるために。second

第7章 お宝探しにご同行〜



「だからって所有欲は出ないんですけどねぇ。」

「男女関係なく、普段に綺麗な物を眺めたいとか手に取って触りたいとかって思う人はいると思いますよ。」

「それが私には理解できない感覚だということです。それは特に女が多いのでねぇ。」

「そうかなぁ…?」

単に性格の問題なんじゃないかな?

「巻物が出て来たぞ。」

そんな話をしているうちにイタチが解術したらしい。はやっ。
そして、中をざっと見るともう一度巻き直して今度は下を向けた手の平に巻物を立てて乗せる。
すると、吸い込まれるように消えていき、代わりに別の巻物が出て来た。

「…これだな。」

イタチが手に取って外観を見回す。

「中は見ないの?」

「”封”の文字があるからどんな仕掛けがされているかは分からない。」

なるほど。

「破ったら、中身が見れなくなっちゃうかもしれないのね。」

「そういうことだ。」

「…そこはちゃんと知識があるのですね。」

「鬼鮫さんは私をバカにしすぎだと思います。」

失礼すぎるから。まったく。

「おやそれは失礼。何せ人を揶揄って面白いと思うのはあなたが初めてなものでねぇ。」

くつくつと面白そうに笑う鬼鮫さん。
…何となく扱いがカカシ先生を彷彿とさせるわ。
カカシ先生も私を揶揄って楽しんでる節があったんだよね。テンゾウさん云く、気に入ってる表れなんだとか。
どんな気に入り方だ、って思うでしょ。

「私ってひとに揶揄われやすいのかしら?」

そういえば、アンコさん達と会った時も半分揶揄われてた感じだしね。

「それだけお前が気安いってことなんじゃないか?」

イタチが少し楽しそうに笑うのを見て、私も笑顔を返しながら肩をすくめた。

「まぁ、それはそれでいっか。」

イタチが楽しそうならそれでいいや。

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