第7章 お宝探しにご同行〜
そういえばさ、一番上の六角灯籠みたいなのって中はどうなってるのかな。
どこかに登れる場所ないかな…。
あ、ここ良さそう。
まずは火が移らないように服装を何とかせにゃ。
愛用のロングジャケットを脱いで、指抜きのロンググローブも取って、と。
ズボンは…七分だしいっか。
置いたリュックに詰めて、準備良し!
「よい…しょっと。」
うん、いけそうな気がする。
「…何してるんですか?」
鬼鮫さんを見ると奇妙なものを見る目で見られてた。
…失礼な。
「あれですよ、あれ。透かしガラスの中を見てみようかと。」
「エニシ…、勝手に動くな。また罠に嵌ったらどうするんだ。」
香炉の影からイタチが顔を出して、眉根を寄せていた。
「壊さないように覗けば何とかなるって。」
にっと笑うと、はぁとため息で返された。
「…知らないからな。」
「ちょっとだけ、ちょっとだけ。」
言いながら、ちょっと屈んで透かしガラスにそっと近づいていき、ぐっと顔を近づける。
うーん、まだ見えないなぁ。
これ外せないかしら。
足元に注意しながら、ぐるぐると香炉の周りを回ってみると、一箇所だけ小さな取っ手がついている所があった。
おっと?これは期待できるんじゃない?
蝋燭に気をつけながら一歩後ろに片足をやって屈む。
そして、取っ手の小さな摘み部分を摘んでから手前に引いてみると、キィっと高い小さな音を立てて扉が開いた。
「わお〜。」
中には磨きに磨かれた煌びやかな宝石が散りばめられていて、その中央に卵型の何かが蓮の花のような台座に鎮座していた。
散りばめられた宝石は、下からの光を一身に受けて光り輝いていて、宝石箱のような小さな世界を目一杯きらきらと照らしている。
卵は、その光にも負けない煌びやかな装飾の施されていて、豪華絢爛と言っても過言じゃないくらい輝きだ。
大きさは普通の卵よりやや小さめ、うずらの卵よりかは断然大きい。
宝石箱のような、この部屋の装飾も豪華絢爛なのよ。
赤い壁や床、天井部分の生地は赤いベルベットっぽくなってて、刺繍なのか何なのかよく分からないけど、金糸の細工がまぁ映える映える。
ワンポイント的な差し色で青が入ってとっても綺麗。
すっごい絵になる!
ここの写真撮りたいくらい。